【モーサテわからん流】成熟し安定している高配当銘柄の選び方を解説

【モーサテわからん流】成熟し安定している高配当銘柄の選び方を解説

今回は、テレ東のYouTubeチャンネルの『モーサテわからん』で紹介されていた、高配当で成熟安定の銘柄選びに使えるスクリーニング指標について見ていきたいと思います。

今回参考にした動画では、「日本たばこ産業(2914)」を安定成熟の高配当株銘柄として取り上げて、それに近い銘柄を選ぶための指標4つが紹介されていました。

本記事では、それら4条件について詳しく見ていきたいと思います。

参考元動画 成熟し安定している 高配当銘柄の選び方【モーサテわからん】

「先人に学ぶシリーズ」では、どういった銘柄選びの方法があるのか様々な人の意見や考えから学び、より良い株式投資に繋げることを目的としています。先人に学んで自身の基準の見直しや新たな指標の採用に繋げていければと考えています。

この記事の目次

【モーサテわからん流】高配当銘柄の選びの4つの条件

『モーサテわからん(以下、モーサテ)』流の高配当銘柄の条件は以下の通りです。

『モーサテわからん』流の高配当銘柄4条件
  1. 12ヶ月先予想配当利回り3%以上
  2. 過去5年間の四半期純利益成長率の標準偏差が母集団内下位20%(0.25)未満
  3. 12ヶ月先予想配当性向が母集団内上位20%(48%)以上
  4. 時価総額が1兆円以上

上記の4条件を満たしているものであれば、JTのように高配当かつ安定成熟した企業を選べるとしています。

では、それぞれ詳しく見ていきましょう。

モーサテ高配当株の条件①:
12ヶ月先予想配当利回り3%以上

まず1つ目の条件が配当利回りが3%以上であることです。

ちくわくん

高配当株投資なので、配当利回りは超絶重要です。

一般的に高配当と呼ばれる場合の配当利回りは大体3%前後なので、それ以上の利回りを目指せる銘柄が前提条件となるようです。

ちなみに、TOPIXにおける平均配当利回りは大体2%ちょっとぐらいです。

ちくわの見解・感想

率直に配当利回りはもっと上を目指したいなと感じます。

もちろんこの後の残り3つの条件を含めての判断が必要になりますが、税引後で3%になる3.75%とかは最低目指したいです。

ただ、業績が超優秀で安定しているなど、銘柄によっては3%前後でも許容できる場合もありますが、基本方針としては3%後半から4%以上を目指したいなと思います。

でも、3%ちょいぐらいまで範囲を広げると結構良い銘柄とも出会えたりするので、銘柄探しの場合は3%基準にすることも多いです。

モーサテ高配当株の条件②:
過去5年間の四半期純利益成長率の標準偏差が母集団内下位20%(0.25)未満

2つ目の条件が、純利益の成長率の標準偏差が小さいものです。

標準偏差とは、この場合は上下のばらつきを示します。例えば、毎年2〜5%で成長していく会社と、ある年は+10%でその翌年はー10%、さらに翌年は+15%という感じの企業を比べると、前者の方が標準偏差が低くなります。

ちくわくん

つまり、利益の増減が安定しているということです。

グラフにすると以下のような感じです。

純利益の推移と標準偏差

上記の場合、A社の方が上下のブレが少ない一方で、B社の方が上下のブレが大きいのがわかります。

この上下の幅が小さい会社、つまり成長率が安定している会社を選ぶことが大事だと、モーサテでは述べられています。

「下位20%(0.25)未満」の0.25という数値は動画では説明がなかったので、真相は分かりかねますがおそらく絶対値として標準偏差が0.25未満であるということも条件なのでしょう。

ちくわの見解・感想

この考え方については、初めて知りました。

これまでは売上高や利益が大体右肩上がりであれば良いかなという基準で銘柄を選んできていましたが、確かに標準偏差を出して安定性を測るのも1つの手だと思います。

ただ、この計算は若干めんどくさい(特に下位20%以下を探す部分)ので、あまり積極的には使えないかもしれません。

個人的には、気になる銘柄の利益成長の標準偏差を見て、ブレが激しくないかをチェックするぐらいの活用になりそうです。

モーサテ高配当株の条件③:
12ヶ月先予想配当性向が母集団内上位20%(48%)以上

3つ目の条件が、配当性向が上位20%以上であることです。

ちくわくん

つまり、配当性向が高い企業ということになります。

「20%(48%)以上」の48%というのは、動画内での説明がなかったものの、おそらく絶対値として配当性向が48%以上のものを選ぶのが良いということでしょう。

配当性向とは、企業が稼いだ当期純利益のうち何%を配当に回したかを表す指標で、これが高いと利益の多くを配当に回しているということになります。

配当性向が高いことに関する見方は様々ですが、モーサテでは配当性向が高いことは成熟産業であることの証であるとしています。その理由は、利益を成長投資に回して更なる業績拡大を狙わずに、株主への還元が優先されているためです。

成熟産業であれば売上や利益はある程度安定していますし、成長投資をしない分が配当金に利益が回されて配当利回りが高くなるため、高配当銘柄としてはぴったりなのです。

ちくわの見解・感想

配当性向を見るべきという点については、賛成です。

しかし、上位何%ということで選ぶのは微妙かなと思います。

というのも、配当性向が高いことが必ずしも成熟産業であることを意味するわけではないからです。

もちろん他の3条件と合わせて見ることが大前提となっているかと思いますが、配当性向が高い企業は利益が減ってきており、無理をして配当を出している可能性も高いです。

ちくわくん

特に年々増えてきている企業は要注意です。

なので、配当金や配当性向の推移をしっかりと見て、無理をしているのではないかなど見た方が良いかと思います。

配当性向についてさらに詳しくは以下で解説しているので、こちらも合わせてご覧ください。
>> 配当性向について

モーサテ高配当株の条件④:
時価総額が1兆円以上

最後4つ目の条件が、時価総額1兆円以上です。

これは、大きくて業績や成長性が安定している大型株を選ぶための指標となります。

時価総額が大きいとある程度株価も安定していますし、そういった点でも少し安心できるでしょう。

ここまでの3つの条件を踏まえた上で、時価総額が1兆円以上の企業であれば業績なども安定しており成熟事業である可能性が高いため、この指標が入れられているようです。

ちくわの見解・感想

個人的にはあまり時価総額は気にしていませんので、時価総額の大きさを指標とすることはあまりありません。

ただ、今回の4条件では「高配当の安定成熟企業」を選ぶものなので、この指標は欠かせないかなと思います。

私としては、時価総額を銘柄選びの条件として採用しているわけではありませんが、株価の上下が激し目であるため買い時には注意しています。

まとめ:【モーサテわからん流】高配当銘柄の選びの4つの条件

『モーサテわからん』流の高配当銘柄4条件
  1. 12ヶ月先予想配当利回り3%以上
  2. 過去5年間の四半期純利益成長率の標準偏差が母集団内下位20%(0.25)未満
  3. 12ヶ月先予想配当性向が母集団内上位20%(48%)以上
  4. 時価総額が1兆円以上

今回は、『モーサテわからん』で紹介されていた高配当の安定成熟企業を選ぶための4条件をご紹介しました。

これら4つの条件を満たしている企業であれば、確かに高配当かつ安定・成熟企業を選べそうな気がします。

個人的には、条件2の成長率の標準偏差を条件としているのが興味深く、自身も銘柄選びの際は気を付けて見てみようと思いました。

皆さんはどんな銘柄選びの条件を持っていますでしょうか?何かこれは外せない条件といったものがあれば教えていただけると嬉しいです。

最後までご覧いただきありがとうございました。

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この記事を書いた人

サイドFIREを目指して、高配当株を独学で進める「ちくわ」です。
自身で学んだことや銘柄分析など高配当株投資に関わる内容を中心に備忘録も兼ねて発信していきます。

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