今週(5月15日〜)に発表された保有銘柄の決算をまとめてチェックしていきます。
今回は前編として、5月15日に発表された4銘柄を取り上げます。全銘柄が増配を発表しており、株主還元に積極的な決算が続きました。
特定の銘柄への投資を推奨するものではありません。投資判断は自己責任でお願いします。
- 4銘柄すべてが増配を発表、日産化学は28円の大幅増配
- 日産化学は営業利益・経常利益・純利益で過去最高益を更新
- TOYO TIREは減収減益も中東情勢の影響166億円を吸収する想定で通期予想を維持
今回の決算サマリー
| 銘柄 | コード | 決算期 | 売上高YoY | 営業利益YoY | 配当 | 評価 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| あいHD | 3076 | 26/6期Q3 | +28.0% | +17.9% | 増配(+25円) | ◎ |
| 日産化学 | 4021 | 26/3期通期 | +11.2% | +11.8% | 増配(+28円) | ◎ |
| TOYO TIRE | 5105 | 26/12期Q1 | -3.4% | -8.1% | 増配(+5円) | ○ |
| ジーテクト | 5970 | 26/3期通期 | -1.7% | -4.6% | 増配(+9円) | ○ |
日産化学とあいHDが増収増益で好調です。TOYO TIREとジーテクトは減収減益ながら、ともに増配を発表しています。
ちくわくん4銘柄すべて増配というのはうれしい結果ですね。日産化学の好調ぶりが際立っていますが、TOYO TIREとジーテクトも来期見通しは増益予想で安心感があります。
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あいホールディングス(3076)

あいホールディングスは、セキュリティ機器やカード機器、情報通信などを手掛ける持株会社です。
2026年6月期Q3は売上高YoY+28.0%、営業利益YoY+17.9%の増収増益となりました。情報通信セグメントでナカヨの連結子会社化が売上増に大きく寄与しています。年間配当は前期比25円増の125円(予想)に引き上げられました。
業績ハイライト
| 項目 | 25/6期Q3 | 26/6期Q3 | 前年同期比 |
|---|---|---|---|
| 売上高(百万円) | 50,557 | 64,733 | +28.0% |
| 営業利益(百万円) | 7,392 | 8,719 | +17.9% |
| 経常利益(百万円) | 7,345 | 9,914 | +35.0% |
| 純利益(百万円) | 16,822 | 9,643 | -42.7% |
純利益はYoY-42.7%と減少していますが、前期に負ののれん発生益14,296百万円(岩崎通信機の連結子会社化に伴う一過性の特別利益)があったためです。本業の営業利益は順調に拡大しています。
通期予想に対する進捗率は売上高71.9%、営業利益81.5%と高水準です。通期予想の変更はありません。
配当・注目ポイント
- 年間配当: 100円 → 125円(予想)(+25円の増配)
- 配当予想修正: 直近に配当予想からの修正あり(期末70円へ引き上げ)
- 注目: セキュリティ機器でAI画像解析技術を活用した次世代システムを受注
通期予想の営業利益10,700百万円に対し、Q3時点で81.5%まで到達しており、上振れの可能性も考えられます。
ちくわの所感
ちくわくん個人的に保有している銘柄ですが、Q3時点での営業利益進捗率81.5%は安心できる水準ですね。前期の純利益が特殊要因で高かった反動がありますが、本業は着実に成長しています。25円の増配も好印象で、保有継続の方針です。
日産化学(4021)

日産化学は、半導体材料や農薬を主力とする化学メーカーです。
2026年3月期通期は営業利益・経常利益・純利益の3項目で過去最高益を更新しました。機能性材料セグメントで半導体材料が好調に推移し、全体を牽引しています。年間配当は前期比28円増の202円となり、来期もさらに10円の増配(212円)が予想されています。
業績ハイライト
| 項目 | 25/3期 | 26/3期 | 前年同期比 |
|---|---|---|---|
| 売上高(百万円) | 251,365 | 279,586 | +11.2% |
| 営業利益(百万円) | 56,833 | 63,552 | +11.8% |
| 経常利益(百万円) | 58,018 | 65,897 | +13.6% |
| 純利益(百万円) | 43,043 | 49,707 | +15.5% |
売上高・各利益ともに前年同期比で二桁成長を達成しています。業績予想比でも売上高+74億円、営業利益+46億円、純利益+57億円と大幅に上振れて着地しました。
ROEは20.3%(前期18.7%から+1.6pt)と高水準で、資本効率も向上しています。
配当・注目ポイント
- 年間配当: 174円 → 202円(+28円の増配)
- 来期予想配当: 212円(+10円の増配、中間70円・期末142円)
- 配当性向: 54.9%(中計目標55%にほぼ到達)
- 注目: 自己株式取得105億円を完了、総還元性向75.7%
来期(2027年3月期)は売上高289,700百万円(YoY+3.6%)、営業利益66,800百万円(YoY+5.1%)と増収増益を予想しています。中東情勢の直接影響は限定的としつつ、サプライチェーンへの影響を注視する方針です。
ちくわの所感
ちくわくん保有銘柄のなかでも日産化学は安定感が抜群ですね。3項目で過去最高益、来期も増収増益+増配予想と、文句のつけようがない決算だと思います。半導体材料の成長が続く限り、個人的にはしっかり保有を続けたいと考えています。
TOYO TIRE(5105)

TOYO TIREは、OPEN COUNTRYシリーズなどSUV向けタイヤを強みとするタイヤメーカーです。
2026年12月期Q1は売上高YoY-3.4%、営業利益YoY-8.1%の減収減益となりました。ただし、前期に為替差損を計上した反動で経常利益はYoY+17.0%の増益です。中東情勢の影響を166億円(営業利益ベース)と見込みつつも、各種施策で吸収する想定で通期業績予想は据え置きとなっています。
業績ハイライト
| 項目 | 25/12期Q1 | 26/12期Q1 | 前年同期比 |
|---|---|---|---|
| 売上高(百万円) | 135,510 | 130,951 | -3.4% |
| 営業利益(百万円) | 22,419 | 20,610 | -8.1% |
| 経常利益(百万円) | 18,256 | 21,352 | +17.0% |
| 純利益(百万円) | 13,505 | 15,476 | +14.6% |
販売本数の減少が売上高・営業利益の減少要因です。タイヤ事業の売上高は119,329百万円(YoY-3.6%)、営業利益は20,042百万円(YoY-8.5%)でした。一方、自動車部品事業は営業利益567百万円(YoY+11.3%)と堅調です。
原材料価格の下落が+39億円のプラス要因となった反面、関税影響が-42億円のマイナス要因でした。
配当・注目ポイント
- 年間配当予想: 130円 → 135円(+5円の増配)
- 通期営業利益予想: 94,000百万円(YoY-3.4%)、2月公表時点から変更なし
- 注目: 中東情勢の影響166億円を価格転嫁・コスト削減等で吸収する計画
北米市場では関税の影響が懸念されますが、Q1時点の営業利益率は15.7%と依然として高水準を維持しています。セルビアR&Dセンターの起工など、欧州での地産地消体制も強化中です。
ちくわの所感
ちくわくんQ1の減収減益だけを見ると不安になりますが、経常利益・純利益が増益で、通期予想も維持しているのは安心材料ですね。中東情勢の影響166億円を吸収できるかは下期の注目ポイントです。5株だけの保有ですが、引き続き様子を見ていきたいと考えています。
ジーテクト(5970)

ジーテクトは、ホンダ系の自動車車体部品メーカーで、プレス部品やフレームを主力としています。
2026年3月期通期は売上高YoY-1.7%、営業利益YoY-4.6%の減収減益ながら、経常利益はYoY+5.4%、純利益はYoY+8.2%と増益を確保しました。為替差益や助成金の計上が営業外収益を押し上げた形です。年間配当は前回発表比6円増の96円(前期比+9円の増配)に引き上げられました。
業績ハイライト
| 項目 | 25/3期 | 26/3期 | 前年同期比 |
|---|---|---|---|
| 売上高(百万円) | 339,233 | 333,413 | -1.7% |
| 営業利益(百万円) | 16,380 | 15,623 | -4.6% |
| 経常利益(百万円) | 17,529 | 18,480 | +5.4% |
| 純利益(百万円) | 12,440 | 13,455 | +8.2% |
北米における半導体不足、欧州でのサイバー攻撃、南米での自然災害など外部要因の影響を受けつつも、計画を上回る利益を確保しました。Q4単独では売上高990億円・営業利益82億円と、四半期ベースで好調な数字です。
日本セグメントは売上高YoY+10.2%、営業利益YoY+29.8%と好調でした。一方、中国は売上高YoY-7.9%、営業損失9.5億円と厳しい状況が続いています。
配当・注目ポイント
- 年間配当: 87円 → 96円(+9円の増配、前回発表比+6円の上方修正)
- 来期予想配当: 98円(+2円の増配、中間49円・期末49円)
- 配当性向: 30.5%
- 注目: 来期は売上高3,590億円(+7.7%)、営業利益192億円(+22.9%)と大幅増益予想
EV関連売上高が113億円→194億円(YoY+72.6%)と急成長しており、ホンダのN-ONE e:やPRELUDEなど新機種の量産開始が来期の成長ドライバーとなる見通しです。
ちくわの所感
ちくわくん当期は中国の不振や外部環境の影響で減収減益でしたが、来期予想の営業利益+22.9%は期待が持てますね。EV関連売上の急成長も追い風です。配当も着実に増配が続いているので、個人的には保有を継続する方針です。
今回の決算の総括
発表された4銘柄の決算を振り返ると、全銘柄が増配を発表した「株主還元の週」でした。日産化学が過去最高益で圧倒的な存在感を示す一方、TOYO TIREやジーテクトは外部環境の逆風を受けながらも計画通りの着地となっています。
- 好調だった銘柄: 日産化学(過去最高益+大幅増配+来期も増益)
- 注目の銘柄: ジーテクト(来期営業利益+22.9%の大幅増益予想)
- 気になった銘柄: TOYO TIRE(中東情勢の影響166億円を吸収できるかが鍵)
ちくわくん4銘柄すべて増配というのは、高配当株投資家としてはうれしい限りです。後編では残りの銘柄もチェックしていきますので、あわせてご覧ください。
なお、後編(5月15日発表・残り銘柄)は別記事で公開予定です。
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