ドラッグストア「サンドラッグ」とディスカウントストア「ダイレックス」を全国展開する、サンドラッグの2026年3月期第2四半期決算が2025年11月14日に発表されました。
今回は、この決算内容について見ていきます。
売上高・利益ともに前年比増を達成し、通期計画に対して順調に進捗。配当も維持され、高配当投資家にとって安心できる内容でした。
特定の銘柄への投資を推奨するものではありません。投資判断は自己責任でお願いします。
サンドラッグ(9989)の決算ハイライト
主要業績は以下の通りです。
| 項目 | 今期実績 | 前年同期 | 前年比 | 通期計画 | 進捗率 |
|---|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 4,184億円 | 3,955億円 | +5.8% | 8,500億円 | 49.2% |
| 営業利益 | 230億円 | 212億円 | +8.7% | 473億円 | 48.7% |
| 経常利益 | 228億円 | 207億円 | +9.9% | 460億円 | 49.6% |
| 純利益 | 152億円 | 142億円 | +7.0% | 317億円 | 48.1% |
ちくわくん売上も利益も前年比プラスで、全体的に好調な決算ですね!特に営業利益が+8.7%と売上の伸び(+5.8%)を上回っているのは、利益率が改善している証拠です。
サンドラッグ(9989)の業績進捗状況
中間期時点での進捗率を評価します。
| 項目 | 進捗率 | 評価 |
|---|---|---|
| 売上高 | 49.2% | 順調 |
| 営業利益 | 48.7% | 順調 |
| 経常利益 | 49.6% | 順調 |
| 純利益 | 48.1% | 順調 |
すべての項目で進捗率が約50%に達しており、通期計画達成に向けて順調に推移しています。過去5年平均の進捗率(約50.4%)とほぼ同水準であり、特段の懸念はありません。
ちくわくん中間決算で進捗率50%前後というのは、計画通りのペースです。小売業は年末商戦がある下期に売上が伸びやすい傾向があるので、通期達成は十分見込めると思います。
サンドラッグ(9989)のセグメント別状況
サンドラッグは、主に2つの事業セグメントで構成されています。
中間期累計(4-9月)の業績は以下の通りです。
| セグメント | 売上高 | 前年比 | 営業利益 | 前年比 |
|---|---|---|---|---|
| ドラッグストア事業 | 2,670億円 | +4.5% | 132億円 | +5.1% |
| ディスカウントストア事業 | 1,818億円 | +8.0% | 97億円 | +14.1% |
ドラッグストア事業
記録的猛暑により夏物季節品等はマイナス影響となりましたが、食料品を中心とした原材料価格の高騰等により単価が上昇。9月から政府備蓄米の供給が計画通りに開始されたこと等により、売上高が前年同期を上回りました。取引条件改善等により、売上総利益率は+0.4pt改善しています。
ディスカウントストア事業(ダイレックス)
売上高+8.0%、営業利益+14.1%と、ドラッグストア事業を上回る成長率を記録しました。食品構成比が高く、市場の単価上昇影響を受けたことで好調に推移。取引条件改善等により、売上総利益率は+0.4pt改善しています。
ちくわくんディスカウントストア事業の利益成長率+14.1%が目を引きますね!両
セグメントとも売上総利益率が+0.4pt改善しており、収益性の向上が確認できます。
サンドラッグ(9989)の配当・株主還元
配当予想に変更はありません。
| 項目 | 今期予想 | 前期実績 | 増減 |
|---|---|---|---|
| 中間配当 | 65円 | 65円 | ±0円 |
| 期末配当 | 66円 | 65円 | +1円 |
| 年間配当 | 131円 | 130円 | +1円 |
| 配当利回り | 3.02% | – | – |
サンドラッグは安定配当を基本方針としており、業績に応じた増配を継続しています。今期も1円の増配を予定しており、株主還元姿勢は良好です。
ちくわくん配当利回り3%超えは、ドラッグストア業界では高い水準です。1円増配は地味に見えますが、着実に増配を続けている姿勢は評価できますね。
サンドラッグ(9989)の通期見通し
通期業績予想に変更はありません。
| 項目 | 当初予想 | 修正予想 | 前期比 |
|---|---|---|---|
| 売上高 | 8,500億円 | – | +6.0% |
| 営業利益 | 473億円 | – | +6.3% |
| 経常利益 | 460億円 | – | +4.9% |
| 純利益 | 317億円 | – | +3.1% |
中間期の進捗率は約50%と順調であり、通期計画の達成可能性は高いと判断できます。小売業は下期(10月〜3月)に年末年始商戦があるため、売上の上積みが期待できます。
ちくわくん進捗率を見る限り、下期の大きな失速がなければ計画達成は堅いと思います。
サンドラッグ(9989)の財務状況
財務基盤は健全です。
| 項目 | 今期末 | 前期末比 |
|---|---|---|
| 総資産 | 4,506億円 | +1.5% |
| 純資産 | 2,774億円 | +2.9% |
| 自己資本比率 | 61.6% | +0.9pt |
| 現金及び現金同等物 | 661億円 | +11億円 |
▼キャッシュフローの状況
| 項目 | 今期 | 前年同期比 |
|---|---|---|
| 営業CF | +212億円 | +10.7% |
| 投資CF | △174億円 | – |
| 財務CF | △26億円 | – |
営業CFが前年比+10.7%と増加しており、本業でしっかりキャッシュを稼いでいます。自己資本比率61.6%は小売業としては非常に高い水準であり、財務の安定性は申し分ありません。
ちくわくん自己資本比率60%超えは優秀ですね!小売業は在庫を抱える業態なので、50%あれば合格ラインと言われますが、それを大きく上回っています。減配リスクは低いと判断できます。
サンドラッグ(9989)の保有状況と現在の評価
私の保有状況と、現在の評価は以下の通りです。
| 項目 | 数値 |
|---|---|
| 取得単価 | 3,523円 |
| 現在株価 | 4,331円 |
| 含み損益 | +22.93% |
| 配当利回り(時価) | 3.02% |
| 配当利回り(取得単価) | 3.72% |
取得単価ベースの利回り(YoC)は3.72%で、良好な水準です。購入時より増配が続いており、長期保有の成果が出ています。
現在株価(4,331円)は取得単価(3,523円)を22%以上上回っているため、買い増しは様子見が妥当です。株価が下落した場合は買い増しを検討したいところです。
サンドラッグ(9989)の保有継続判断
今回の決算内容と保有状況を踏まえ、継続保有の観点から評価します。
- 売上高・利益ともに前年比増で、業績は順調に推移
- 通期計画に対する進捗率は約50%と計画通り
- 配当は1円増配(年間131円)を維持、配当利回り3%超
- 自己資本比率61.6%と財務基盤は盤石
- 営業CFが前年比+10.7%と本業のキャッシュ創出力が向上
- 含み益+22.93%、YoC 3.72%と投資成績は良好
- 売上成長率+5.8%は悪くないが、競合(ウエルシアHD、ツルハHDなど)との競争激化
- 人件費上昇や物流コスト増加による利益率への圧力
- ディスカウントストア事業(ダイレックス)の成長余地が限定的
- インバウンド需要の変動リスク
総合評価としては、個人的には「継続保有OK、ただし買い増しは様子見」です。
業績は順調に推移しており、配当も維持・増配の見込みです。自己資本比率60%超の財務基盤に支えられ、減配リスクは低いと判断できます。株価が調整した場合は買い増しを検討しても良い銘柄です。
また私の保有状況として、含み益+22.93%、YoC 3.72%と投資成績も良好で、売却する理由はありません。ただし、現在株価が取得単価を大きく上回っているため、買い増しは株価調整を待ちたいところです。
ちくわくん業績も配当も問題なしなので、このまま保有継続で配当をもらい続けるのが正解ですね。買い増しは株価が下がったタイミングを狙いたいところです。
サンドラッグ(9989)の今後の注視点
次回決算(Q3)で確認すべきポイントは以下の通りです。
- 年末商戦の動向
- 12月の売上が通期達成を左右
- 競合他社との比較での既存店売上高
- インバウンド需要
- 訪日外国人客数の推移
- 免税売上の動向
- コスト環境
- 人件費・物流費の上昇影響
- 営業利益率の維持可否
- 配当予想の修正有無
- 業績上振れ時の増配可能性
- 通期予想修正に伴う配当見直し
ちくわくん特に注目したいのは年末商戦ですね。ドラッグストアは医薬品だけでなく日用品や化粧品も扱うので、年末の消費動向が業績を左右します。
サンドラッグ(9989)の株価バリュエーション
最後に、現在の株価水準を確認します。
| 指標 | 数値 | 評価 |
|---|---|---|
| 株価 | 4,331円 | 年初来高値から約10%下落 |
| PER | 15.98倍 | 適正水準 |
| PBR | 1.83倍 | やや高め |
| ROE | 11.76% | 良好 |
| 配当利回り | 3.02% | 魅力的 |
株価は年初来高値(4,883円)から約10%下落しており、割高感は解消されつつあります。PER15〜16倍は小売業としては適正な水準です。配当利回り3%超は投資妙味があります。
ちくわくんPER16倍、配当利回り3%という組み合わせは、高配当株としてバランスが取れていますね。JPモルガンが目標株価4,700円を設定しているので、現在の4,300円前後は仕込み時かもしれません。
まとめ:サンドラッグ(9989)は安定配当の優良銘柄
今回の決算のポイントを整理します。
| 項目 | 評価 |
|---|---|
| 業績進捗 | ◎ 順調(売上・利益ともに前年比増) |
| 配当 | ◎ 維持・1円増配(利回り3.02%) |
| 通期見通し | ○ 据え置き(達成可能性高) |
| 財務基盤 | ◎ 自己資本比率61.6%で盤石 |
| リスク | △ 競争激化、コスト上昇 |
| 保有状況 | ◎ 含み益+22.93%、YoC 3.72% |
| 総合判断 | 継続保有OK(買い増しは様子見) |
サンドラッグは業績順調、配当維持、財務健全と三拍子揃った安心銘柄です。私の保有状況としても、含み益+22%、YoC 3.72%と投資成績も良好で、売却する理由はありません。
買い増しについては、現在株価が取得単価を22%上回っているため、株価調整を待ちたいところです。
引き続き保有を継続し、次回Q3決算で年末商戦の動向を確認していきます。
出典:サンドラッグ 2026年3月期第2四半期決算短信、Yahoo!ファイナンス、IR Bank

