【初心者向け】VIX指数とは?恐怖指数の目安や活用方法をわかりやすく解説

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【初心者向け】VIX指数とは?恐怖指数の目安や活用方法をわかりやすく解説
謎の関西人

株価が暴落しそう…怖い…

株式投資をしていれば、そう感じることも多いでしょう。

VIX指数とはそんな投資家の心理を映し出す鏡のような指標です。

この記事ではVIX指数とは何か、この指標の読み方や目安、過去の経済ショック時のデータについて解説していきます。VIX指数を活かした投資戦略についてもお伝えするので、ぜひ最後までご覧ください。

記事の要約
  • VIX指数は投資家の不安心理を表す指標
  • S&P500のオプション価格をもとに算出される
  • 過去の経済ショック時には異様に高い数値を記録
  • 逆張り・順張り投資などの投資戦略に使える
この記事の目次

VIX指数って何?「恐怖指数」とも呼ばれる理由

VIX指数って何?「恐怖指数」とも呼ばれる理由を解説

VIX指数は、「Volatility Index(ボラティリティーインデックス)」の略称であり、株価の変動率(ボラティリティ)の予想値を示します。

別名「恐怖指数」とも呼ばれ、投資家が将来の市場の変動に対してどれくらい不安を感じているかを示す指標として認知されています。

VIX指数は、アメリカの代表的な株価指数であるS&P500を対象にしたオプション取引の価格を基に算出されます。

オプション取引とは、将来の特定の日(満期日)に、特定の価格(権利行使価格)で、S&P500を買ったり売ったりする権利を売買する取引のことです。

ちくわくん

オプション取引と聞くとちょっと難しいけど、要は「将来の株価がどうなるか」を予想する取引ですね。

アメリカの株式市場のデータを用いて算出されますが、アメリカ経済は日本や世界に大きな影響を及ぼすため、日本でも注目されている指標の1つです。

VIX指数の計算方法

VIX指数の計算方法

VIX指数は、シカゴ・オプション取引所(CBOE)が、S&P500のオプション取引の価格データを使って算出しています。

オプションの取引価格を用いて、S&P 500の今後30日間の値動きを予測する計算がなされます。

具体的な計算式は少し複雑なので割愛しますが、基本的にはオプション取引の価格が高いほど、VIX指数も高くなると覚えておきましょう。

オプション取引の価格が高いということは、それだけ多くの投資家が「将来の株価が大きく変動する」と予想していることを意味します。

ちくわくん

つまり、オプション取引の価格がVIX指数のカギを握っているということですね。

VIX指数の読み方と目安

VIX指数の読み方と目安

VIX指数の数値が高い場合、投資家は今後の市場変動に対して大きな不安を感じていると判断され、逆に低い場合は市場が安定していると言われます。

VIX指数の目安は以下の通りですが、通常時は10〜20の間で推移し、20を超えてくると警戒感が高まっていることを示すと一般的に考えられています。

VIX指数警戒感
0〜15低い
市場が比較的楽観的な状況
15〜20平常
市場環境が正常な状態
20〜25中間
市場の懸念が高まっている状態
25〜30高い
市場が混乱している状態
35〜非常に高い
市場が非常に混乱している状態
S&P Globalのグラフを参考に作成
ちくわくん

なので、20を超えるかどうかが判断の材料としてよく使われますね。

ただし、VIX指数における重要なポイントは、あくまで予想値であり、必ずしも正確な将来の動きを保証するものではないということです。

VIX指数とS&P500は逆相関

VIX指数とS&P500は逆相関!その理由とは?

VIX指数とS&P500は、一般的に逆相関の関係にあります。

つまり、VIX指数が上昇するとS&P500は下落し、VIX指数が低下するとS&P500は上昇する傾向があります。

これは、投資家が市場の先行きに不安を感じると、株を売ってリスクを回避しようとするため、株価が下落し、VIX指数が上昇するためです。

逆に、市場の先行きが楽観的になると、投資家は積極的に株を買うため、株価が上昇し、VIX指数が低下します。

図解!VIX指数とS&P500の関係

S&P500とVIX指数の過去の推移
S&P500とVIX指数はどちらも終値。
S&P500はYahooファイナンスAPIより取得。VIX指数はCobeより取得しグラフを作成

S&P500がかなり右肩上がりに上がっているので、少しわかりづらい部分はありますが、VIX指数(青色)が高くなっている部分で、株価(赤色)が大きく下がっている部分があるのがわかるかと思います。

特に真ん中あたりと右側の青が異常に高いところは、それぞれリーマンショック時とコロナショック時のVIX指数です。

そのあたりでS&P500の株価がどんと下がっており、逆相関になっているのがお分かりいただけるかと思います。

ちくわくん

それにしても、S&P500は綺麗に右肩上がりすぎですね…

VIX指数で市場の変動リスクを予測?過去のデータを確認

VIX指数で市場の変動リスクを予測?過去のデータを確認

VIX指数は、あくまで投資家の心理状態を表す指標であり、将来の市場の変動を完全に予測できるわけではありません。

しかし、過去のデータを見ると、VIX指数が急上昇した後に、実際に株価が大きく下落したケースが何度かあります。

リーマンショック時のVIX指数

2008年9月15日のリーマン・ブラザーズ破綻に端を発する世界的な金融危機(リーマンショック)では、VIX指数は急上昇しました。

具体的には、ピーク時のVIX指数は2008年10月24日に89.53を記録しました。

合わせて、株価はリーマン・ブラザーズ破綻前の2008年9月12日の終値1,251.70から、2009年3月9日の安値676.53まで、約46%下落しました。

ちくわくん

約半値まで株価が下がったみたいです…
恐ろしや…

コロナショック時のVIX指数

2020年、新型コロナウイルスのパンデミックによる世界経済の停滞(コロナショック)でも、VIX指数は急上昇しました。

具体的には、ピーク時(2020年3月18日)に82.69を記録し、コロナ前の2020年2月19日の高値3,386.15から、2020年3月23日の安値2,237.40まで、約34%下落しました。

まだ記憶に新しいかと思いますが、この時は、感染症の世界的な広がりと、それに伴う都市封鎖(ロックダウン)や経済活動の制限が、市場に大きな衝撃を与えました。

ちくわくん

当時はマスクがお店から消えたり、フルリモートになったり、色々と大変でしたよね…

令和版ブラックマンデー時のVIX指数

2024年8月5日の大暴落の際は、一時VIX指数は65.73を付けました。

リーマンショックやコロナ禍に比べると少し低いですが、それでも基準とされる20は大きく超えています。

実際、8月5日の日経平均株価は1日で12.4%(4451円)下落し、その下落幅は過去最大、下落率では1987年以降で2番目の大きさを記録しました。

日経平均とVIX指数の過去の推移

1990年1月4日から2025年2月5日までの日経平均とVIX指数の推移をグラフにしてみました。

日経平均とVIX指数の過去の推移
日経平均株価とVIX指数はどちらも終値。
日経平均はYahooファイナンスAPIより取得。VIX指数はCobeより取得しグラフを作成

グラフ真ん中あたりの青が一番高くなっている部分がリーマンショック時の時で、右側の同じぐらい高いのがコロナショック時になります。

見てわかるように、VIX指数が高いときに日経平均株価が大きく下がっている傾向にあることがわかります。

ちくわくん

つまり、S&P500と同様に逆の動きをしていますね。

VIX指数を使った投資戦略

VIX指数を使った投資戦略

ここでは、VIX指数を使ってどういった投資戦略ができるか考えていきたいと思います。

投資戦略①:VIX指数での逆張り

1つ目のVIX指数を使った投資戦略としては、VIX指数が高い時に株を買い、VIX指数が低い時に株を売るという方法が考えられます。

これはVIX指数が高くなった時に株価が下がる傾向があるという特性を活かして、逆張り的にVIX指数を使います。

株価が低い時に買って、上がった時に売るという株で儲けるための基本に忠実な方法でしょう。

ただし、どの程度のVIX指数になったら買いなのかという点は判断が難しく、また買った後にさらにVIXが上がり株価が下がる場合もあるため注意が必要です。

ちくわくん

VIX指数が高い時は必要以上に売られる傾向にあり、そういったタイミングは普段割高な高配当株銘柄を仕込む絶好のチャンスでもあります!

投資戦略②:VIX指数での順張り

VIX指数を使って投資戦略2つ目は、先ほどとは逆にVIX指数が高い時に売り、低い時に買う方法が考えられます。

VIX指数が低いということは、投資家が市場の先行きを楽観視している状態です。この時に株を買っておけば、その後の株価上昇の恩恵を受けられる可能性があります。

逆に、VIX指数が高いということは、投資家が市場の先行きに不安を感じている状態です。

この時に株を売っておけば、その後の株価下落による損失を回避できる可能性があるでしょう。

ちくわくん

指数に沿って順張りでの投資になります。

投資戦略③:VIX指数でポートフォリオの分散

3つ目のVIX指数を使った投資戦略は、ポートフォリオの分散に活用する方法です。

これは、S&P Globalで紹介されていた方法ですが、株式が基本的にVIX指数と逆相関(株が下がるとVIXが上がる)があるので、逆にVIX指数に連動する金融資産を保有することで、リスクを分散する方法がこれに当てはまります。

例えば、VIX先物に連動するETF(上場投資信託)やETNなどもあるみたいなので、これをポートフォリオに組み入れるような手法になります。

ちくわくん

ただ、そういった商品を見てると割とリスクが高そうであり、高配当株メインの私には向きそうにないなという感じです。
あくまで活用の1例として把握しておいていただければと思います。

まとめ:VIX指数は市場の変動リスクを知るための強力なツール!

VIX指数は、投資家心理を反映し、市場の変動リスクを把握する上で非常に有用な指標です。

高配当株投資をされている方は、株価が下がっている時に投資をしてこそ真に旨みが得られるので、VIX指数を一つの参考とするのは大いにありでしょう。

安い時に仕込んで、高い配当利回りのポートフォリオを組めるようしっかりとVIX指数を活かしていきたいものです。

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